味の素はフランスの冷凍食品会社LTS社を買収することを決定し、欧州冷凍食品事業の強化を狙う。今後LTS社のヌブール工場を活用して、長期的にヨーロッパにおけるアジアン冷凍食品市場を開拓する目標を掲げる。一方、LTS社の経営者は味の素の販路を活用して、日本を始めとする世界の市場にフランスの商品を展開させる。
LTS社は1986年に設立され、親会社ラベリ・ファイン・フーズ社(LFF)のもとで冷凍食品を製造、販売していた。2つの工場と316名の従業員を抱えており、2016年度の売上高は約5千万ユーロに達していた。この買収により、LFF社は冷凍食品事業を手放し、中心事業であるスモークサーモンとフォワグラに注力する。
一方、味の素は1909年に設立され、130カ国128の工場、3万人超の従業員を持った大手食品企業である。味の素は2016年よりフランスの冷凍食品市場に商品を投入しており、仏小売り大手のカルフールの店舗で販売を開始していたが、今後さらなる冷凍食品事業の成長を加速させる狙いだ。
[Les Echos 2017/09/21 - p.24]
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